2019
01.21

「人間不在」

利乃

日常は、皆、本当に忙しいと思う。
だが、忙しい事を超えなければならない【 心 】があるのではないだろうかー

朝目覚めると、母が、おはようと言う前に、この石鹸がない!シャツを買わないといけない!と、色々自分のまわりの気に入らない事、あるいはして欲しい事を、低血圧の私にのしかかるように言いに来る。

母の買い物をしている途中、「のりちゃん、ノブヤさんの髪型なんとかならへんの~。」と、苦味つぶしの顔を私の肩に押し付けて来る。ノブヤくんのヘアースタイルの理由は以前にも父母に説明済みなのに。である。

私の胃は、急に痛み始めたー。
ノブヤくんに事情を話すと、「のりちゃんが痛くなったら損やで~」と、言ってくれたのをきっかけに、私はストレスをはねのけられた。

私の姉は拒食症だった。
姉は一度目の結婚相手と別れる最後の時、まるで不要なゴミ”のように抱き上げられ投げ落とされた。結婚する前は、ストーカーのように「姉と結婚させてくれ」と、母の職場まで来て土下座までして頼み込んでいた姉の夫だったが、最後は人間でなく「モノ」のように、「もういらん。」と、捨てたのだ。結末シーンは、強烈である。

その人間不在のシーンは、日常毎日「今」私の目の前で行われている。

何かする事” よりも、大切な目の前の人の心。
交流すれば、美しいメロディーが生まれる人の心。
なんて、あたたかなアートなのだろう。

二度と悲劇が起こらないよう。人間不在の悪とは戦わなければいけない

傲慢な人間たちに 少女が兵士に一輪の花を勇気を持って渡したように。
私は少女を見習いたい。

あの、震えた手で銃を持つ兵士に一輪の野花を渡した瞬間。
人間不在の傲慢な人間に、平等の命の大切さを感じさせたい。

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